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蜃景茶館

気ままに書いていきたいと思います。

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耶律楚材:西域河中十詠 其六


寂寞河中府  寂寞たり河中府
西流綠水傾  西流して綠水は傾く
衝風磨舊麥  衝風に旧麦を磨き
懸碓杵新粳  懸碓に新粳を杵す
春月花渾謝  春月に花渾べて謝し
冬天草再生  冬天に草再び生ず
優游聊卒歲  優游として聊か歲を卒へん
更不望歸程  更に帰程を望まず


【私訳】

往時の繁栄の陰もなく サマルカンドは静まり返っている
西にある川に行き透き通った水を汲みあげる

つよい風を利用して備蓄しておいた麦を精白し
碓(うす)に懸けて収穫したばかりの米を杵してゆく

春の月に咲いた花はいつしかすべて散ってしまうが
冬空に再び草は萌えだしてくる

こんなこの地でゆったりと歳月を過ごしたいものだ
ことさらいつ帰れるものかなんて気にもならない

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