忍者ブログ

蜃景茶館

気ままに書いていきたいと思います。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

現在、新しいコメントを受け付けない設定になっています。

耶律楚材:西域河中十詠 其九


寂寞河中府  寂寞たり河中府
聲名昔日聞  声名 昔日に聞く
城隍連畎畝  城隍に畎畝連なり
市井半丘墳  市井 半ば丘墳たり
食飯秤斤賣  食飯を秤りて斤売し
金銀用麥分  金銀を用ひて麦を分く
生民怨來後  生民 怨み来たりて後
簞食謁吾君  簞食(たんし)して吾君に謁す


【私訳】

往時の繁栄の陰もなく サマルカンドは静まり返っている
その評判を聞いたのはむかしのこと

堀を備えた城には田園が連なっており
居住区はその半ばほどが丘の上に広がる

市では食料品を量り売りし
金銀などで麦を取引しているそうだ

その地に暮らす民が陳情に来たのを機に
勉学のため苦労を承知でわが主君に赴任を願い出たのだ


城隍=城壁と隍(堀)のこと。
・怨み=ここでは不平・不満と解釈しています。
・簞食=竹の器に盛った飯のこと。簞食瓢飲(たんしひょういん)は清貧に甘んじて学問に励むことです。
PR

コメント

現在、新しいコメントを受け付けない設定になっています。

プロフィール

HN:
Yán YánLǐ
性別:
非公開

P R